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巨根の源さん4

元日の午後、あたしは代々木八幡の源三さんの部屋にいた。

正直、古いアパートの部屋を想像して行ったら、意外にも小奇麗なマンションの2LDKの部屋だったので驚いた。

しかも、食卓には鮪と平目のお刺身と煮しめが載っていた。

「俺、若い頃、板前の修業してたんだ」

源さんは、相変わらず口数は少ないが、それでも嬉しそうにビールを注いでくれた。

料金といっしょに渡された手紙を呼んだ翌日、あたしは源さんに電話して、
「元日の午後なら空いていると思いますけど、確実にうかがえるかはわかりません」
と伝えた。
7割方、行く気はなかった。

源さんは、
「わかった。来れるなら、その日でいいから電話してくれ。場所は代々木八幡だから」
と言った。

大晦日の夜、あたしはSMプレイ好きの常連客の朝倉さんと麻布のSMホテルにいた。

赤革の拘束衣姿で水平吊りにされ、アナルに巨大バイブを仕込まれて、鎖をきしらせながらよがっていた。
新しい年を迎えた瞬間、「あけましておめでとう」と朝倉さんのチンポがフェラ轡をされた口に突っ込まれた。

その後も、責めにもだえる姿をビデオに撮られ、ふらふら状態で新宿の部屋に戻ってきたのは、もう明け方だった。

そして、目が覚めたのは、もう昼近かった。
さすがに元日は、お客の予約は入れてない。
このまま夜までベッドでごろごろしてようかとも思った。

その時、なぜか、ふと源さんの顔が浮かんだ。

あたしはシャワーを浴びて、身支度を始めていた。

そして、今、源さんの部屋にいる。

ひとしきり、手作りの料理を肴にビールを飲んで、あたしは、御礼に無料でおフェラをして、帰ろうと思っていた。

ところが、源さんは、
「初詣、まだだろう。いっしょに行くか」
と言いだし、あたしの返事も聞かずにジャンパーを羽織る。

初詣は、マンションから数分の代々木八幡神社だった。
都会の真ん中とは思えない森の中の石段を登り、社殿の前に源さんと並んで手を合わせた。

なぜ自分がこんなことをしているのか、不思議に思いながら。

その後、あたしは月に3~4回のペースで源さんの部屋に行くようになった。
源さんのは綺麗好きなので、あまりすることもなかったが掃除や洗濯をし、食事の材料を買い物し、ご飯を炊いて、源さんの帰りを待つこともあった。
もちろん、毎回ではなかったが、あの極太チンポでたっぷり可愛がってもらった。

そんな、通い妻の真似事が、源さんが田舎に帰るまで3年ほど続いた。
無口で武骨で背が小さく、見かけはまったく冴えない人だったが、なにか私の心の空白を埋めてくれる存在だった。

(了)

comments

No title

男の魅力って、奥深いものなんですね。源さん、なんかかっこいいなぁ。

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プロフィール

風祭順子

Author:風祭順子
10年前まで、男性として大学講師をしていました。
その後、女装マゾの世界に溺れ、とうとうニューハーフ娼婦に堕ちました。
約8年間、毎週2~3日、娼婦として男性の性欲のお相手をする日々を過ごしました。

このブログでは、「なぜ、私は堕ちたのか?」、そのいきさつを書いてみようと思います。
画像は、4年前の私の姿です。

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