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娼婦の仕事 1

1997年12月18日(木)

20時、化粧を終えて、身支度にかかる。

股間には、化粧を始める前、シャワーを浴びた後に装着した最大径5cmのアナルプラグ付きの黒革のベルトがすでに装着されている。

黒地を紫の布と糸で飾ったカップレスのコルセットでウェストをキュッと締める。
コルセットの上部の2つの半円形のワイヤーで、すっかり大きくなった乳房がいっそう盛り上がる。

コルセットから伸びる4本のストラップでバックシームの黒ストッキングを吊る。

真っ赤な革光沢素材の前開きの超ミニワンピースを着る。
ワンピースはノースリーブなので、二の腕と手首に、アクセントとして赤い革ベルトを巻く。

もうすぐクリスマス、さすがに夜の街は冷えるので、シルバーホワイトのラムのファーのハーフコートを羽織る。

狭い玄関で、9cmヒールの黒のロングブーツを履いて、外に出る。

ハーフコートと超ミニワンピースの裾からはストラップが見えている。
少し屈んだら、裾から黒革のベルトが食い込んだ白い尻が覗いているはずだ。

そんなどうみても露出狂の変態娼婦というファッションで、新宿五丁目の通りを西へ歩き、新田裏の交差点で明治通りを渡る。

ホテル街への坂道の下にある「九州ラーメン」という中華料理店の前に急ぐ。

約束は21時。
まだ5分前だが、打ち合わせ通り左手に週刊誌を持った男がいた。

それなりのスーツを着て眼鏡をかけた30代のビジネスマン風、とくに問題はなさそうだ。

傍を通り過ぎる振りをしながら目くばせし、そのまま尻を振りながら坂道を上がる。

坂の途中で、男が並んできて尋ねる。
「順子さん?」
それには返事をせず、
「電話でお約束のとおりでよろしいですか?」と小声で確認する。
「いいよ」と男が応じる。

「電話でお約束」とは、2時間、フェラとアナルファック、ホテル代別で2万円ということ。

坂を上ると、すぐに歌舞伎町二丁目のホテル街だ。
「どこか、ご希望のホテル、ありますか?」と尋ねる。
「いいよ、任せる」と男。

そのまま少し歩いて、ホテル街の奥の「サボイ」に入る。
ラブホテル街は、同じ料金なら奥の方がサービスが良い。

幸い、大好きな鏡の間が空いていた。

エレベータの中で男が
「順子さん、思っていたより、ずっときれいなんで、俺、興奮しちゃってるよ」
と言いながら、万札2枚を差し出す。

それをハンドバッグに仕舞いながら、「さあ、今夜も頑張ろう」と気合を入れ直す。

私はもう身も心もすっかり娼婦になっていた。

(続く)




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プロフィール

風祭順子

Author:風祭順子
10年前まで、男性として大学講師をしていました。
その後、女装マゾの世界に溺れ、とうとうニューハーフ娼婦に堕ちました。
約8年間、毎週2~3日、娼婦として男性の性欲のお相手をする日々を過ごしました。

このブログでは、「なぜ、私は堕ちたのか?」、そのいきさつを書いてみようと思います。
画像は、4年前の私の姿です。

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