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爛れた夏休み 8

歩調を落とす。
男との距離が縮まる。
紀伊国屋書店の裏口あたりで立ち止まると、男の方を振り返った。

40代のビジネスマン、少し酔っている感じ。

男が声をかけてきた。
「お姐さん、ニューハーフ?」
うなづく。
「売ってるの?」
うなづく。
「しゃぶってくれないかな」
指を1本立てる。
「ああ、いいよ・・・、でどこで?」

私は、無言で、今歩いてきた伊勢丹の裏通りを少し戻り、L字になっている人通りの少ない路地に誘うように入る。
男がついてくる。

私は、ビルの裏口で、壁面が凹こんでいるところを見つけると、男に言った。
「あたしがここでしゃがんみますから、立ちションするみたいな恰好で壁に向かって立ってください」
「ああ」
「その前に、お願いします」
男が差しだした1万円を受け取ると、お札を小さく畳んで胸の谷間に仕舞う。

私は、ビルの凹みに身体を入れると、バッグから濡れティッシュを取り出す。
目の前にむき出しになった男のペニスがある。
すでにカチカチに勃起している。
それを濡れティッシュで拭うと、私は迷うことなく口に含んだ。

関口社長に仕込まれたフェラテクを駆使する。

私は、路地裏で、男のペニスをしゃぶっている自分に興奮していた。
股間ベルトの前袋に押し込まれているものが硬くなっているのがわかる。

数分後、男が喘ぐように言う。
「すごいよ、ああ、もう行きそうだ、いいかい?」

私はペニスを含んだまま、うなづく。
すぐに、液体が口の中に溢れた。

私は、どろっとした液体をテイッシュに吐き出し、男のペニスも丁寧に拭う。

立ちあがった私に、身なりを整えた男が言った。

「いつもこのあたりに居るのかい」
「いいえ」
「きみ、あらためて見ると、きれいだな。今度またゆっくりやらせてよ。どうやって連絡すればいいのかな?」
「じゃあ、ここに」
名前とPHSの番号を書いた名刺サイズのカードを渡す。
「順子さんか・・・、必ず連絡するよ」

男が駅の方に去って行った。
まだ終電には十分余裕がある時間だ。

私は、しばらくビルの壁にもたれて、路地裏にたたずんでいた。

さすがに疲れていた。
今日の稼ぎは、平日で6万円。
もう店じまいにしよう。

でも、これから目黒の家に帰るのが辛い。
こうやって夜遅くまで仕事をしても、歩いて帰れる新宿に家があればいいなと思う。
アナル娼婦のアジトにふさわしい、ワンルームの小さなマンションでいい。

関口社長に相談してみようか・・・。

 (了)

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アナル娼婦・・・素敵な響きです。

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プロフィール

風祭順子

Author:風祭順子
10年前まで、男性として大学講師をしていました。
その後、女装マゾの世界に溺れ、とうとうニューハーフ娼婦に堕ちました。
約8年間、毎週2~3日、娼婦として男性の性欲のお相手をする日々を過ごしました。

このブログでは、「なぜ、私は堕ちたのか?」、そのいきさつを書いてみようと思います。
画像は、4年前の私の姿です。

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